キャリア形成、若いうちは川下り・・・・って嘘やん
キャリア形成は、川下りと山登りに例えられるって話、聞いたことありますか?
都庁一年目の年度末あたりに、今後のキャリア形成についての研修があり、
一年目の職員は全員この話を聞かされました。
20代は川下り
その研修の内容はほとんど忘れたけど、唯一覚えているのは「キャリア形成は川下りと山登りだ」ということ。
若いうちは川下り。与えられる目の前の仕事にただがむしゃらに取り組んでいればおのずと力はつく。
キャリアを重ねると山登り。自分が目指すべきゴールが見えてきて、それに向かって登っていく。
だそうだ。
いや、
いやいや、
いやいやいや!
私はそれが良いとは思えないよ!
そもそもその川、自分で選べないんだよ?「はい、あなたはこの川ね」と割り振られて、「え、この川なの?あっちの川に行きたいのに」と思っても選択権は自分にはない。
しかもその川、いったいどこに流れ着く川なの?途中で干からびていたりしない?この川の先、全然魅力的に思えないよ。
山登りって言ったってさ、もはやその選択肢しか残されていなくてしょうがなくその山を登っている大人達がいっぱいいて、中には登るのを諦めて、中腹でずっと寝転んでる人もいるし、
逆に登れる山が一つも見つからなくて、ふもとの当たりをうろうろしている人だっているじゃん。
そんな状況が見えてるのに、川下りしてれば良いって・・・・・
私には無理だ!!!
こんなひねくれたことを思っていました。
私はちょうどその頃、都庁で働く自分には夢がないと気付き、今の仕事に違和感を覚え始めていた時期でした。きっと、多くの人がそう感じ始める頃だから、こんな研修があるんでしょうね。
「心配しなくても、目の前の仕事をやっていれば大丈夫だよ」という趣旨の研修だったのだと思います。しかし私は「あぁ、今は川下りしていれば良いのね」なんて思う素直な子ではありません。だって、突っ込みどころが満載だと思いませんか?
ついでに、転職活動をして視野が広くなった私には、また違うものが見えてきました。
川下りしかないと思っていたけど、周りを見回したら、川の流れなんか無視してあっちのほうに全力疾走している人もいるし、
空をみたら飛んでいる人もいるし、
あれ?あの人なんか宇宙に行こうとしているんじゃない?
(全て例え話だよ)
そう。選択肢はもっともっともっといっぱいあったんだよ。
だから私は、怖かったけど、
その筏から降りて、流れ任せな川下りをやめたんだよ。
まだ真っ暗な中、ただただ川下りしている人がいたら伝えたい。
川を下るだけが選択肢じゃないよ。